ネタバレしかない 音楽劇マリウス2018初日公演を終えて


初日のマチソワ入らさせていただいた時点での*1 思ったことブワァーします!!!話あちこち飛びます!気にしない!忘れないうちに!

 

 

1931年のマルセーユに一気に連れてってくれる演出最高 波の上!ふー!
翼くんのための脚本だったの 分かりみすぎる 分かる
でもちゃんとやり遂げてる というか作り上げたんだなって分かったよね
初回公演最初のカテコ。両腕を斜め上へ思い切り伸ばして。目は閉じられていて、顔を少し上に向けて。「出来たぜー!」「やったー!」「良かったー!」全部混ざって安堵の表情。そんな横顔もとてもとてもかっこいい!漢〜〜〜!!!
初回では登場時に拍手起きなかったけど、夜の部では拍手起きてた。驚いて少しキョトンってなってるのかわいかったね
第二幕でトトが最初に出てくるシーンって、第一幕でのマリウス初登場シーンのオマージュ?わざと同じ設定にしてるんだと思うけど、マリウスは軽々持ち上げてたのに対してトトは「よいしょ!」って持ち上げてるのよなぁ。マリウスの筋力。ふふふふ
女性陣みんなお胸大きくない?何?入れてる?私でも鼻の下伸びるわ()
マリウスの腕まくりたまらない。むり。私あの丈のシャツの腕まくりフェチ公言してきたんですけど本当にやばくないですか?あわよくばもう少しスキマがあるといいんだけどワガママ言いません
冒頭のパニスが寡(ヤモメ)だって話、奥様とイチャイチャした話、これラストシーンへの伏線すぎて。マチネ見たときは気付かなかったけど、マチソワ見て ソワレの冒頭で頭抱えたよね。パニスー!!
この話って「パニス」でも成立するよね?むしろパニスサイドの話が見たい。山田洋次様お願いできませんか
当初パニスが再婚したいと思ってる女性がいる、って言ってたとき、ファニーのことは女性として扱いたいって思ってたのかな?
そのとき教えてくれなかったけど、聞き耳立てようとしてカウンター内でサッと後ろに下がるマリウス堪らなく好き
ていうかパニスの話を聞いてるとき全般のマリウスの表情が好き
ねえ照史くん なんでそんなに表情豊かなの?(結局)
てか突然ヴォルフィーぶちかましてくるのやめて(嘘、もっとやって)
まさか松竹座で死んでいったモーツァルトくんがここに生まれ変わってくるなんてねえ 前世モーツァルトかよ 分かるわ マリウスってそういう設定(違います)
でもファニーの第二幕の衣装、アマデウスラストのコンスタちゃんとそっくりじゃん???なんなら髪型もさ?夫人だからなの??
また話が逸れた
シトロン飲みたい
シトロンってなーに
シトロンってアルコール入ってるの???
プティかわいいほんとむり
郵便屋さんコントのところ プティ口パク「ゆうせいじぎょうってなあに」トト口パク「さあ(肩すくめ)」なんだこのコンビ
ニャ!ニャ!歌うますぎやろかわいいしなんなんなん
言わずもがな照史くんの声量よ声量
音程もばっちりだし 好き マリウス!
ファニーと重なると更に泣ける
みんな貴方のフラメンコ見たかったのよ?がカテコに繋がるんですよね分かる……
「上手いじゃないか」の件で泣く
身体全体を緊張させてガッチガチに踊るのやばくないですか 指先までさあ
指先と言えば、子供の件が分かったときの指先がしんどかった ぎゅっと握りしめて
あとね、ソワレで最後にファニーとばいばいするとき、肩に置いた指をぱらぱらっぱらぱらって名残惜しそうにしててね なんなのあのひと マリウスを生き過ぎでしょ?切ないよ 切なすぎる
てかファニーたんよおおおお抱いてって言ったなら本当にそのまま掴んで離しちゃいけなかったんだよおあの男をさぁぁぁあ
お父さん実はあまり字が読めなかった説?手紙にいちいちつっこんでる柄本セザール父ちゃんかわいい不器用かよ
マリウスもさあ ばかぁ でも聞いてたよりクソ男じゃない!全然好き!愛す!ぇ

時間が足りないので続きはまたこんど……

*1:よく桐山asマリウスがやる謎の謙譲語重ね

(私にとって最後の)乗り越しラブストーリー

WESTival180408 広島2日目2部 乗り越しラブストーリー
覚えてる限りの覚書、気持ち悪いくらい脳内再生重ねたから違う所もあるかもだけど。横アリぶりに聴きました。

 

 

関ジュコーナーまとくんの挨拶を受けて(「もみじのように木になる(気になる)存在を見つけて帰ってくださいね」)

重岡(^ヮ^=)一瞬新喜劇やってなかった?
桐山(´◇`)やってたね〜、真鳥に座布団あげてー?笑 言葉うますぎんねん、うますぎて何言ってんのか分かんなかった

(^ヮ^=)広島ラストー。この曲、ほんま0から2人で作り上げて。
(´◇`)去年の9月10月くらいに、レコーディングのときに三線家さんとピアノのプロの方が来てくれて、その場で作った感じがね こんな感じになるんやーって
(^ヮ^=)楽器やろうぜー頑張ろうぜーってね
(´◇`)こんな感じになるとはね。回数重ねて、アレンジとかも加わって、曲が育ってる感じがしてね

(^ヮ^=)そういう、俺ら2人の曲。
(^ヮ^=)実はね僕ら出てくる前に裏で、照史とグータッチしてんねん 笑
(*´◇`*)恥ずっ!……言うなし!

(^ヮ^=)ええやん
(^ヮ^=)ええやん、恥ずかしがらんで!(立ち上がって照史くんの方に行く)
(´◇`)言わんでええし!!ピーアーノーに!すーわーれ!!
(^ヮ^=)うぃ〜〜〜(グータッチしちゃう)
(´◇`)早〜よ〜すーわーれ
(^ヮ^=)俺たち普段あんまこういう柄じゃないんですけど 笑笑

(^ヮ^=)よーっしゃあ!(両手伸びしながら)俺!これ!作詞したんで!そこ注目して下さい!



(´◇`)がたんー ごとんー ゆれぇるぼ〜くらはぁ〜

(^ヮ^=)でーあいわーかれぇー またぁあ
こーいーををし-てぇー
(ミーソーシラソ-ラーー←ミソシーラ)

<ピアノ>レ#ファラ レ#ファラ レーーー

(ピアノの音が消えるまで待つ)

どんとかまえーたぁあ(ブレス)
僕のきいっぷぅう〜〜
いえ↑↑〜ぇぇっ
(シーーーーラソっ)
(アーティストっぽい。首筋がめちゃくちゃ綺麗。)

<ここまでスローテンポ>

(^ヮ^=)ワンっツー!

(^ヮ^=)のりーこしらぶすとーりぃ(´◇`)

<ピアノのレー#ファーソーレー シレソー 無しで1番に入る>

(´◇`)よって言えよ早よ 車窓透けた僕
あかぁらっがおーぉ↑
(ソシーラっソラーシー←ソシラソラーー)

(^ヮ^=)幸せって見つめ合った
<照れながら見つめ合ってる2人が尊い

(^ヮ^=)どあ!ひら!
<アクセント超強め、楽しそう>

2番
(^ヮ^=)実はサイズ……<モニターに映るしげ超ニコニコしてて照史くんを見つめる。響き渡るキャー(大画面にしげの照れ顔が映るからだと思う、私も気付いたらキャーしてた)>……きっつぅい <ふふって口角上げる>
わったしーもいぃしょーにつかぁいたくって
えへへへちゃうでーっぇえ
             (ラソララーっソ〜←ラソララソー)

しげちゃんノリノリのサビ
照史くん若干探り探り、所々いなくなってた(気がする)

照史ソロ
横アリよりのときと不安げな様子は何処へ。バリバリできてるやーん。
終わり、\やったっっっ!/って両手上げて背中を後ろに反らす、喜び方が子供みたいで本当に本当にかわいい!!

しげソロ
テンション高めなのが影響してシのオクターブ連打、鍵盤押しきれない。でもそれがまた良い味出してて良き。頭ヘドバンしがち、かわいい。
ラストのグリッサンドのとこで
(´◇`)\うぇーーい!/ 煽る

<ピアノ>ソラ♭シシー(?)←和音だけのはずが半音階になってた

(´◇`)僕を待つ 君がもしいたら
<「君」でカメラに向かって2回指差し。(ファン全員がきりしげの元カノ扱いってことでいいのかな、足の力抜けた)>

(^ヮ^=)ほんとーは知ってたーサヨナラーだぁってー
<知ってた と サヨナラ の間の シレ#ファソ の音が力強め、好き>

(´◇`)僕が降りる駅 見えてきたーよー(^ヮ^=)
(´◇`)あーはーぁーーー

<しげのグリッサンドで、噂の手拍子タイムに突入。●が拍手のタイミング。完全にここは2人のアカペラ。しげも手を上に上げながら拍手してた。>

(^ヮ^=)(´◇`)がたんごとんゆ●れーるぼ●くらは●出ー会い●別れーま●たー恋を●して ど●んとかま●えーたぼ●くのきいっ

ぷ〜
<しげのグリッサンド。普通は手を斜めにして指で側でやることが多い奏法だけど、左手の平、手首ちょい上くらいでガーーっと鍵盤の上滑らせてた>

(^ヮ^=)のりーこしらぶすとぉーりぃいー
(´◇`)のりーこしらぶすとぉーりぃぃ

(^ヮ^=)揺れるこっころゆっけーなっみーだ(´◇`)
<っ の部分が強め。想いを振り切ろうとしている感じ>


後は恐らく音源通りというか横アリのままだったかな。横アリより余裕ができて気持ちがこもってたと思う。しげのテンションが高くて、テンポが走り気味になってるのも人間だなというか、楽しんでやってくれてるんだなって伝わってきて泣いた。


おまけ
暗転した後に、横アリの時と変わらず、グータッチしている2人がいました。

自分たちでグータッチのことに触れたのは初めてだったのかな?始まる前も終わりも毎回グータッチしてきてるなんて泣くしかないですね。


あと5回。私はもう聴きに行けないけど、どう終わるのか映像に残ったらいいな。そしてどうか、生でまたいつか聴ける日が来ますように。

いろんな意味の“良かった”を込めて、「おめでとう」と伝えたい。(4/10追記)

一昨日の仕事終わり。桐山照史くんが今井翼くん主演舞台の代役に抜擢されたとの一報。

「ですよね!」と心の中で叫びながら、路上にも関わらず溢れ出す涙が止まらなかった。

翼くんが舞台を降板する、しかも再演の主演舞台、でも代役を立てる。会場を調べると、元々松竹座だけの予定。
9割方、照史くんに決まるだろうなと思った。
歌えて踊れて、少し黒くて、他のジャニタレの皆さんより体の芯が少し太めで。突然主役振ってもいいくらい舞台経験が豊富で、短期間であっても仕上げられると実力を認められている人。それと、ここまでかけてきた経費の分があるから、少しでも経費削減の意味で言ったら事務所内でトップバッター(稽古の時も含めてホテル代要らんよね)(シビアだけど実際問題そこも考慮しないわけがない)、そして何よりも松竹座のお偉い方から気に入られている事実(アマデウスの時にいただいたコメントが凄すぎたの覚えてる)。

ここまで考えて、発表前に宿まで取っていたのに、いざ発表されたら本当に決まっちゃったという動揺と、初単独主演という嬉しさの波に揺られるだけだった。

 

 

私自身、認めてはないけれど、翼くんと同じ病と診断されて服薬をかれこれ何年も繰り返している。幸い、聴力の変動と時折起きるめまいで済んでいるが、難聴の弊害としてザワザワしている空間にいるのがキツいことがある。音が聞こえづらい分、聴神経が音を拾いすぎてしまったり耳の中で響いたり大きく聞こえたりすると病院で言われた。映画館やライブの爆音は大丈夫(集中する音が1つしかないから)だが、街中で360度から色んな音が聞こえてくる状態が極度に疲れる。子供がギャン騒ぎし出したらもう耐えられない。先日も家族で買い物に出かけたら、疲れてどうにもならなくて20分くらいその辺の椅子で休憩させてもらったくらい。
友達と喋っていても、相手が何を言っているのか聞こえない(=脳が認識してくれない)こともある。メニエールのせいなのかよく分からないけど、これも難聴の症状の1つとネットで見かけた。

翼くんの症状が分からない以上何も言えないが、主に言われてること以外にだって諸々あるってことだ。

それを身を持って知っているから。翼くんにはできるだけゆったりした環境で休んでもらいたい。難病指定されてるし、完治することはないと言われていて、良い状態と悪い状態を繰り返すのが特徴の病気。頻繁に続くと本当に耳が聞こえなくなるらしいから。そんな状態になってしまったら、翼くんも翼くんのファンも居た堪れなすぎるから。翼くんの病状が良くないなんて聞いたら、私もどうしたって自分と重ねてしまうから。

 


翼くん自身のことに詳しいわけではないけど、レコメン!聞いてる中で、to baseが流れてくるから普通に聞いてた。あの睡魔が襲ってくる時間帯に聞こえてくる、綺麗な日本語が好きだった。昨年のマリウス初演が決まったときも、マリウス公演中も、再演が決まったことも、全部本人の口から聞いてた。どれだけ翼くんがマリウスのこと大切に思っていたかも、再演が決まったことを喜んでいたかも知ってるから、降板になったことを1番悔しく思っているのが本人だってことも痛いほど分かる。フラメンコだって、本場に留学までして習ってきた翼くんに敵うタレントさんはジャニーズにはいない。

照史くんも生放送の中で、私たちと同じように毎週マリウスの話聞いてたのだろう。だからこそ、「翼くんが帰ってくるまでマリウスを守りたい」って、強く強く思えるんだろうな。

昨日のレコメン!でも、いつもマリウスの話してた、翼くんのマリウスを守りたいって話をしていた。あの言葉の裏側には、そういう経緯を踏まえた「また翼くんがマリウスができる環境を整えないと」って確固たる意思があると感じた。もちろんto baseも含めて。翼くんにその決意が届いていますように。

 

 

3月末に事務所から桐山でやるって言われ、監督さんと話をし、世界トップのフラメンコダンサーさんから1時間くらいフラメンコ習ったら膝が笑っちゃって、でも瀧本美織ちゃんのフラメンコに「上手いじゃないか!」っていう台詞を客席に納得させられるところまでレベルを高めたいと昨日のレコメンでこれまでの流れを教えてくれた。もちろんフラメンコだけではなく、歌も台詞も動きも全部全部ツアー終了後20日足らずで仕上げきらないといけないスケジュール。そもそも初日まであと63日。誰がどう考えたってキツイ。

でも、やるぞって言葉にして世間に決意表明したからには、それ以上のものを絶対に見せてくれる人だと信じて疑わない。私にとって(体調面で)希望の星である翼くんの代役が、照史くんで良かった。周囲が、翼くんが、求めているよりもずっとずっと凄いものを見せてくれるって確信が持てる人に決まって良かった。

 

だから、色々な意見が溢れている世界だと思うけど、私は『初単独主演舞台おめでとう』を、これまでで最高最大の『顔晴れ』を送りたい。

 

 

 

 

 

4/10追記

WESTival広島公演(4/7・8公演)にて、本人から舞台出演のお知らせ。今日10日は2週に1度のWEB連載更新日。
8日の夜は有難いことに本人の口から舞台の話が聞けた。他2公演はみなさんのレポより抜粋。

7日
・事が事なだけに、うわー!(嬉)って感じではない。
・フラメンコとか難しくて…先輩を尊敬する
・責任を持って、翼くんが帰ってくるまでマリウスを守る


8日昼
・もうチケット売られてたけど、松竹さんから僕でって。スケジュールも合わせてくれた(木曜のことかな)
・(昨年秋の)幸四郎さんのアマデウスがあったから
・(重岡「バトンを受け取ったんやね」)「バトンを預からせていただいたみたいな形」
・楽屋でフラメンコの練習してると「キリウス」って言われる(実際のところ「キリメンコ」って言われてるらしい)


8日夜 実際見た
表情が真剣で、眼差しがしっかりとしていて。昨年松本幸四郎(現白鴎)さんのアマデウス出演が決まった直後のライブで「大役だけど大丈夫かな。会場満席にしたい」と不安げにしてた人の1年後とは思えなかった。任された役目が、準主役がら主役(しかも先輩の代役)になってるのに。ちょっぴり自信付けたんだね。守るものができると人間強くなるんだね。この人の成長を、色々な面で大きくなっていく姿を見届けられて幸せだと心の底から思った。

「翼くんのマリウスを、未熟ながら僕、桐山照史が演じさせていただく事が決まりました。去年のマリウスを観たことがある方もない方も…雰囲気が変わると思いますし。関西Jr.の西畑大吾も何やっけな、ぷてぃ ? プティ? プティー↑↑やったかな?(右上見上げながら首かしげててかわいい)も出演することが決まってるんで。
初めてのことがいっぱいあって。ヒゲも生やさしていただいてて、フラメンコとか。歌もちょっと難しかったりとかね。
初演があって、出来上がった(カンパニーの)中にに入っていくのは不安ではありますけど、皆さん優しかったので…。
翼くんの気持ちを、しっかり背負って、頑張っていきたいと思います。
大阪なんですけど、6/8から、松竹座に是非足を運んでください。よろしくお願いします。」


4/10更新 な・に・わ・ぶ・誌 vol.181
半年くらい載ると思うから、ざっくり。できたら翼担の皆様に原文を読んでいただきたいな…
・去年見た時に、マリウス諸関係の皆さんみたいな方々とお芝居できたら幸せだろうなと思ってた
・他の仕事の合間は全部1人抜き稽古中
・翼くんファンの方にも見てほしい、良し悪し全部翼くんファンから翼くんに伝えてほしい

 


始まる前から何回泣かすの、もう、、
翼くんに、翼担の皆様に、マリウス関係者の皆様に対して、ものっすごく謙虚。
この間私が書いたみたいに、何が何でも良いものにするっていう決意と、それに基づく行動がヒシヒシと感じられて泣く。

 

頑張ってね。松竹の方からの直接のご指名で、嬉しさとプレッシャーと お稽古とライブと普段の仕事と……って、気持ちに余裕が持てないくらいには張り詰めてるんだろうなって察しちゃったから、「頑張って」なんて言葉をこの情報の海原に流し込むことしかできないのが悔しい。もし追い詰めてしまってたら、ごめんね。でもね、大丈夫だよ。辛くなったら、どうか1人で背負おうとしないで。これだけの気持ちで照史くんが向き合ってること、周りの方にも先輩にも先輩のファンの皆様にも伝わるはずだから。

キラキラ輝いて。 King & Prince デビューに寄せて

Mr.King & Mr.Prince

は?どした???何それ??ネーミングwwwwって衝撃を受けたこと、今でも覚えてる。

 

 

勝つんだWINがとっても好きだったデビュー担かつ らぶをかじってるの記憶垂れ流し系独り言です。Jr.時代をがっつり知ってる子たちがデビューするの初めての経験。

 

 

どういう順番だったか具体的に思い出せないけれど、

 

勝つんだWINが少クラで放送されて

れんれんのキラキラ具合に魅せられて

きしくんとれんれんの「一緒に行こうぜここから」の声の融けあい具合に悶絶して

れんれんしか言えない時期が短かったけど確かに存在して

パリマニ目当てで買ったサマパラディスク、パリマニと一緒に勝つんだWINもアホみたいに繰り返して見て

ちょうど私が関西にハマった頃と時期が被っていたから、WESTデビューまでの変遷を見たときに しょーれんもそのメンバー編成したときの公演にメインメンバーだったっぽいことも見受けられて戦慄して

その後、なんやかんや3・3で活動させられて

きんぐにはMr.が付いたままなのに謎にぷりんすからはMr.が取れて

きんぐばーーーっかり推されて

れんれんにあったはずの目のキラキラが消えてしまったように見えて

身近にところから某くんと遭遇した話を聞いて*1

じゅにあ祭りでしょーれんと間近でええじゃないかして泣かされて

久々に聞いた勝つんだWINは生歌で

6人でテレビ出てみたらしよーくん*2のアホキャラが消えかけて岸くんがアホキャラにされていて*3

でもやっぱり6人の勝つんだWIN!は名曲すぎると感じて

友達が岸くんに思いの外ハマっていて

きんぐもぷりんすも冠番組持って

 

はいびーが推され始めてどうなるかと思ったけどね。

 

昨日の昼、東山さんへのインタの概略をツイで見て「きんぐが(きんぷりが?)これからのジャニーズを引っ張っていくと思ってやっている」え?これってデビュー前提なの?

なんてちょっとらぶ推しとしてはちょっぴりいやな気持ちになったりした、ら、

 

3時間後にはデビュー発表でした。

 

 

素直におめでとうって思えた。

安井くんデビューさせてよ!年齢!とも正直思ったけど、確かに正統派アイドルはしばらく出てきていなかったし、

何よりも6人には華がある。

中高生の王子様、お姉さんたちの王様になれる。

 

両親の仕事の都合、なんて言ってたけれど、高校の途中で関西の仲間から引き離されて突然トップに立たされたしょーれんも

しょーれんの中に1人でいなきゃいけなくて、取り残されかけたかいちゃんも

ずーっと前からシンメで割とトップ張ってきたのに突然きんぐにそのポジを取られかけたじぐいわも

じぐいわの中に1人でいなきゃいけなくて、キツイこともあっただろうけど天性の明るさで耐えてきた きしくんも

 

みんなみんなそれぞれに耐えてきて、ようやく。胸を張って、みんなの王様王子様になれるね。

 

 

これをきっかけに、平野紫耀のことも永瀬廉のことも高橋海人のことも岸優太のことも神宮寺勇太のことも岩橋玄樹のことも知らない、たっっっっっくさんの女の子たちを恋に落として たっっっっっくさん幸せにさせていってほしい

そんなきっかけの1つとして、デビューって存在するんだと実感しました。

 

れんれん含め、みんなの目がもっともっと輝いていくような未来になるように祈ってます。

 

 

 

勝つんだWINは少なくともデビューシングルに入れてくれないとおこだよ!←

*1:誰とは言わないけど、もうじゅにあじゃなくなるんだから外での目つきには気をつけるんだよ> < おばちゃんと約束してね

*2:しょうくんって言うと櫻井様と被るので敢えて「しようくん」読みをしています

*3:シブヤノオトの話

2017年の現場総括

2016年のまとめを、カウコントイレ待ちの間に書き上げたのが昨日のことのよう。

この1年あっという間でした。ほんとに今晩、年越しすんのかな。って毎年言いながら年を取っていくのだなと実感してます。怖い

というわけで振り返り〜!ただの日記! 

計19日、 23公演(16-17カウコン・募金含む)でした。

 

1月1日@東京ドーム
ジャニーズカウントダウン2016-2017
24から感謝届けられて帰宅したら、友達の家にアリーナチケットが届いていた訳分からんやつ。開演前にムビステ真下なことが判明して固まる。来ないはずの嵐さんがドーム来て、真上を通っていくという更に訳の分からない年明け。


1月6日@横浜アリーナ
ジャニーズWEST なうぇすと
1部
自名義。初センターかつアリトロ横で死ぬ。仕事休む休めないの瀬戸際だったけど交渉しまくって行けた回。妹が濵田さんを見て泣く。
流星のBCG跡くっきり見えて死ぬ。自担だけ横通らなかった、ある意味奇跡。初見無鉄砲ボーイ間近で見て腰砕けた。

2部
「神ちゃんエイトのこと好きって言ってくれるから気にして見る!」と言う同期エイターにぴったりなお席(智子がよく見えた)。エイトはこんなに踊らないよ〜びっくりした、、との感想を頂戴しました。


1月7日@横浜アリーナ
ジャニーズWEST なうぇすと
1部
初2Fスタンド。自担に落ちてぴったり1年後に、初めて自担からファンサをもらう*1。死ぬ。自分向けだってすぐ気づけなかった。可愛く反応できるようなファンになろうと誓った回。MCは、「わいっぱー」。

2部
自分の中でお決まりになりつつある、メンステ下手付近。シングルメドレーのとき、照史くんリフター位置だった。ズンズンできて嬉しかったし、重岡な身内ちゃんが一生懸命名前呼んでくれたことが嬉しかった。


3月19日@エコパアリーナ
ジャニーズWEST なうぇすと
1部
メンステ上手真横。ほんとに真横。笑 メンバーと同じ目線で奥の方を眺められた思い出。濵田さんな身内ちゃんありがとうね…!
隣が結婚式に出るのかな?なフワフワ白ドレスを着た同担さんで申し訳なくなる(と言うよりなぜこんな可愛い子が彼のこと好きなんだ?の域)。自分も可愛くなろうと決意←
アンコのトロッコ開始地点に照史くん。謎にお互い「あ」の口開けながら見つめあった(?)んですけどあれはファンサだったんですか??教えてきりやまくん。
その後、逆から来たメンバーの降りていく位置に近づかせるべく重岡担を移動させーの、重岡くんの身長の高さに被弾させられたーので忙しかった。小瀧くんにはリアル後光が差してた。
円盤のメイキングに堂々と映り込んでしまったのは誤算(良い思い出)。

2部
見納めだ〜つって。超上のほ〜だったけど、楽しかったから良し。1部でもやってた100らぶの「べびあらっびゅうおういぇえぇえぇぇえ」が未だに頭から離れず。
開演前、会場係のお姉さんが携帯出してるだけで注意して回ってたのが少し怖かった←
終演後、駅員さんがきちんと統制とって、オタクを電車に乗せていたことに感動する。ハンバーグ食べられなかったけど、静岡おでんでシメました。


4月10日@埼玉スーパーアリーナ
ジャニーズJr.祭り2部
待ちに待った慣れ親しんでる場所でのライブ!初デジチケ公演でもある。公演前、呑気にカラオケで「24コン(涙)会」を開いていたら入ってきた1部の「席がない事件」。2部も、開演が1時間遅れ、その回も席が無い人がいたとのこと、本当にありえん。ちゃんとして事務所。
そんな事件の中で、横花横引いてくれた身内ちゃんありがたすぎ…妹が初めてファンサ(と言う名の笑顔)をもらってこっちまで幸せに。
まさかパリマニ見れるとは思わなかったし、勝つんだWIN聴けるなんて思わなかった。
翌日は出勤だったから、帰りに写真だけ撮りに行きました。もう一回行きたかったかも。


4月16日@東京ドーム
ジャニーズ大運動会
バルコニー席。メモ取りまくる派としては最高の席すぎた。ふっかふか。最高。約10時間で3500円+手数料の4000円強とかお得すぎない??意味不明な価格設定。 しかも照史くんの司会業も拝めたから最強イベント。
なうぇすと納めから約1ヶ月、Jr祭りから1週後の現場って意味でもありがたかった。Love-tuneにとってドーム初だったであろう現場に立ち会えて幸せの極みでした。


7月10日@NHKホール
少年倶楽部観覧
身内ちゃんが当ててくれて(2回目)(感謝)行ってまいりました!トロッコ曲だった覚悟しろよSummerを7人並びで見られたの嬉しかったなあ


8月5日@六本木EXシアター
僕たちがKING'S TRESURE Love-tune公演
やっと仕事してくれた自名義。初らぶ公演。指定の超見やすい席。
幕が降りたら、目の前に安井くんがいて。Jrマンションが迫ってくるからほんとビックリした。T.W.L.で見つけてくれてファンサくれて*2完全に崩れ落ちた。しばらく力入らなくて立ったり座ったりする迷惑野郎になりました。
キラキラ光る安井くんを筆頭としたらぶちゃんのことを見続けるって決めました。


8月16日@東京ドーム
関ジャニ's エンターテインメント ジャム
エイトさんの初めての現場〜!同期に連れてってもらいました!嵐の円盤を初めて見せてくれた大学の友人(色々掛け持ちしてるけど現場0だった)も、連れて行けてよかった。チケットはこの紙チケQRが一番やりやすいなぁと思います。
目の前に来た大倉さん超絶イケメンだった。Trafficのメンステ画面がかっこよすぎた。純情恋花火の丸山さんに、一晩の花火が打ち上げられたりした。かっこよすぎだよ丸山さん、、
いつもWESTに付いてくれてる関ジュが、エイトさんのような大物のバックで踊ってるのも新鮮だった。


8月26日@武道館
24時間テレビ40「告白〜勇気を出して伝えよう」
館内募金に参加。午前中から8時間並んだ。翔くんと亀ちゃんって、私の3大巨頭のうち2人が司会。どうしても揃ってるところが見たくて。結果的に小山くんと握手させていただきました(櫻井さんに慣らされてる人間なので握手せず退散しようとしたら、小山くんのほうから「あの〜?」って両手を差し出してくれた。優しすぎかよ。お手手はとても冷たかったです。)
お目当ての翔くんも、ほんと一瞬だったけど見られたからオールオッケー。後ろに並んでたかわいい小山担とちょいちょいお話したり、ラプラスの魔女読んだりしててあっという間!スズメバチがバンバン飛んでくるのは勘弁だったけどww 大好きな小山くんと握手できたって本当に喜んでた小山担の喜びを共有できて嬉しかった。連絡先聞けばよかったな〜って思ってる。


8月31日@東京国際フォーラムA
The 一 〜Follow me〜
照史くんの誕生日に、亀梨くんのソロコンぼっちで行きました(この日しか当たらなかったんだもん!)(休み取るなら木曜がいい(ヒルナンある)からってのもある。)。照史くんに対してこ罪悪感に苛まれて、ご飯食べられなかったという実話。
音質良くてビビる。DOCあそこで入りたい…ってのは置いておいて、クラシックを要所要所混ぜてくるの良き。緩く緩く、長い間見てきた亀ちゃん。TVでしか追えてなかったから大きいことはあまり言えないけど、ドラマメドレーとか、あの時その時の想い出がバーっと蘇ってきて泣けた。山猫リサイタル見られたのも、ソロアミーゴ見られたのも、うぃるびー聞けたのも、全部大事な宝物。

なべしょさんとさっくんとまっすー(みそスープ)。


9月24日@池袋サンシャイン劇場
舞台AMADEUS初日
自担桐山様の出演舞台。主演は松本幸四郎さん。自分が出るわけじゃないのに、前日からずっと緊張。*3
1F端っこで、後ろから風さんが突然歩いて来たことにびっくり。風さんだけに、通り過ぎたときに風を感じた。「にゃお〜〜ん♡」って飛び出して来た突拍子もない自担くんに度肝を抜かされたのは言うまでもなく。ラストの黒装束なサリエーリにも気持ちを持っていかれ。双眼鏡覗いたら目の前に黒サリエリたんがいたんだもんほんと怖かった。
終演後長いことしんどいしんどいって言いまくってたなぁ。付き合ってくれたフォロワーちゃん、ありがとうね><
この日情熱大陸のカメラ回してて、普通に映り込んでしまった。あとホワイエにいたら、隣に、見るからに良い服を来た少年がお母さんらしき人に連れられて来て。「この子ただ者じゃない」と思いました。最近判明したけど、この少年、幸四郎さんのお孫さんでした。(染五郎襲名する金太郎くん)彼の肌は陶器。


9月25日@池袋サンシャイン劇場
舞台AMADEUS
マチネ
1F下手前列。昨日最後に死んでしまったモーツァルトが元気に「にゃお〜〜」してきて脳内大混乱。

ソワレ
2F一番後ろの席。角度が急ね!見えるところあったりなかったり。身内ちゃんが仕事終わったあとに駆け込んでくれて嬉しかった。2Fは価格がお手頃なこともあってサラリーマンの方も結構いらっしゃってた。


10月2日@池袋サンシャイン劇場
舞台AMADEUS
ソワレ
自名義。まさかまさかの実質1列目*4。チケット届いてから、ずっっっっと信じられなくて、チケットの日付と時間と席を確認する日々。夜公演なのに「絶対仕事に集中できないから」って1日仕事を休む笑
初日以降だんだん体調崩してたからマスク着用。照史くんのココナッツの香り嗅いでみたかった…(変態) 一歩踏み出したら触れる距離にいるモーツァルトさん。どこ見ていいのか分からなくて、ホクロとか爪とか見てた(変態)

神ちゃんと坂本くんが見学に来てました。


10月4日@池袋サンシャイン劇場
舞台AMADEUS
ソワレ
1F下手。この日は仕事定時ダッシュして着席。本当に2分前くらいに席へ着く。行く行かないを数回繰り返した公演だったけど、公式HPの戻り分で2列目が買えたりして行く決意をした。(ただし体調絶不調でマスクの中はお花畑)(照史くんと目があったときもマスクの裏はアレだった)(そこはサリエーリの目線ドンピ、鼻水野郎は申し訳なかった)
この日のラストが一番印象に残ってる。無理して行って良かったって思った。


10月9日@池袋サンシャイン劇場
舞台AMADEUS東京楽日公演
1F上手後方。双眼鏡使うとチェンバロが目の前にあるように感じる席でした。最後のご挨拶で、染五郎さんがいらしてるって話→染五郎さんが手を振りながらピョンピョン跳ねてアピール→照史くんがすぐ見つけてモーツァルト式お辞儀→染五郎さんもそのお辞儀でレスポンス、した流れが最高でした。周りの人と同じ流れに乗って会場を後にした染五郎さん強いと思いました(行きのエレベーターも普通に1人で乗ってきたらしい)。


10月20日@大阪松竹座
舞台AMADEUS
初松竹座。WESTのみんながずっっっと頑張ってきた場所。照史くんにとっては凱旋だなと思って行くしかなかった。
フォロワーのお姉様とご挨拶させてもらって、クリパとかだとここでグッズ売ってるんですよ〜なんて教えてもらって。会場2階に物販があるとか、アイスまで売ってるなんてと軽くカルチャーショック。
1F最下手の真ん中あたり。普段はその通路に花道が敷いてあって、、なんて想像をする。幕が上がって、池袋より奥行きのある会場だなぁと思う。でもコンサート会場としては言うまでもなく狭くて。こんな所から、飛び出してきたんだなぁと。当時を推測しながら、その頃支えてくれていたファンの皆さんに心の中で敬礼。


10月22日@大阪松竹座
舞台AMADEUS 大阪楽公演
3F上手。サンシャイン劇場の2階よりは見やすい。前日から台風が迫ってきていて、帰れるのか気が気じゃなかった。帰って来なさいとか家族から連絡あったけど、意地でも大阪残るって言って観劇。
最後の「パパーーーーー!」の前、溜めに溜めて。出てこないから一瞬心配になった。気持ちを作ったんだろうなと思ったけど。時間が経った今となると、会場柄昔のこととか含め、きっと色々なものが込み上げてきて、それらをぜーんぶ胸に落とし込んでの叫びだったんじゃないかなぁ。泣いちゃう。
「『神を懲らしめてやれなくて何が人間だ』という思いを持って、これからの人生を生きていってください(大意)」って幸四郎さんが仰ったこと、忘れない。


12月18日@NHKホール
少年倶楽部観覧
やっと自分で当てられて!疲れが溜まってたこともあって休みを取りました←
まさかのプレ初日公演感満載(Baby Good!)。ツアー初日は身内ちゃんと連番できないから、ここで一緒にツアー始められたのが嬉しかった。
らぶの烈火、すとのじゃぽにかすたいる見られたこともあって完全に当たり回でした。
はまちゃんのお誕生日前日で、みんなで歌ってお祝いもできたし。内くん来たりもしたし。良いお年を〜って照史くんに言えたし。最高〜〜!
*5

 

 

昨年、こんなに運の良い年無いって言ったけど、今年の方がもっとずっと良い運でした。来年の方が本当に怖い。既にツアー落選してるし。

 

本音を言うなら、らぶクリエにもらぶ単独ライブにも嵐さんにも今年のカウコンも本当に行きたかった。と思ってしまうけれど。

振り返ってみて、欲を言っちゃいけないなーと思いました。ジャニーズのみなさま、今年も幸せをたくさんありがとうございました!

 

来年こそお昼の番協当たりますように!(言霊)

*1:指ハートとウインク

*2:指差し→私?って確認→ピョンピョン跳ねて頭の上でマル。

*3:とか言いつつ、公演前に日本橋でやってた浅田真央ちゃんの衣装展に行って泣いたりはした

*4:前4列が潰しだった

*5:相変わらず抜け出せない3Fの呪い、いつ解けるんだろね?前には出て行けてるけどさ??笑

舞台AMADEUS~登場人物3人にメッセージを書いてみた~

 「そもそもお前は凡人ではない、サリエーリ。」「結局のところは、優越感に浸っていたんでしょ。」「隣の芝生は青いってこのことか。」

 

何度見ても、真っ先に込み上げてくるのはこの感情だった。この先、自分の経験値によって変化することがあるのか分からないけど、25歳の小娘が抱いた正直な感情。

 

 

サリエーリへ

 

あなたは幾度となく「自分は凡人」「モーツァルトは神に才を与えられた特別な人間である」と、自分と彼を比較した。自分の過去に対する言い訳をするための、自虐。あれだけのことをしておいて「許してくれなくてもいい、理解してくれ」だなんて、虫が良すぎる。

 

自分の作り出す音楽に自信と誇りを持っていた彼の、音楽人生を奪った。自分の気持ちに真っ直ぐにしか生きられなかったけど、誰に対しても裏表なく接した人生そのものをも奪った。確かに彼の音楽は、(少なくとも)あの時代には理解されなかった。彼自身の下品な言動は、とてもじゃないけど皇帝の前・宮廷で相応しくなかったことは分かる。だが、「彼の音楽を唯一理解できた」というあなたが彼を社会的に抹殺し、最終的に死にまで追いやる権利がどこにあった?

 

サリエーリさん、よく考えて。あなたは「神が与えた才能」を持つモーツァルトの音楽の良さが分かる、理解できる、あの時代で唯一の人間だった。本当に彼の音楽が好きだったのならば、皇帝に「この人の音楽のココが素晴らしい、こう解釈するのです」と進言すれば良かったのではないの?都合がいいことに、ご主人である皇帝陛下のおつむは弱かったんでしょ?それなら尚更、あなたの言う通りに理解が進みましたよね?

でもあなたは違う道を選んだ。自分の立場を、目指していた「主席宮廷楽長」への道を閉ざされないように、自分より作曲能力があると認めた人間を貶めた。自分が持っているその「立場」を利用して。

素晴らしい音楽に心魅かれ、神に「自分を音楽家にしてくれ」と祈ったあなただけど、あくまでも「自分が作曲した音楽」に拘った。人が作った音楽では満足できなかったのですね。しかもその相手が、自分とはあまりにもかけ離れた性格・生活を送っている人間だったから。最終目的を履き違えてしまったあなたの人生は、幸せでしたか?

 

あなたの独白から始まるこの舞台。お菓子が好きだ、とか言って私たち未来の亡霊たちの心を引き付けるのもずるいよね。最初の時点で味方につけてしまうんだもの、彼の登場シーンなんてあなたと一緒にビビるしかないじゃん?なんだこいつって思えるように仕掛けてくるじゃん。最初に味方させておいて、突然「今日限りのこの命」とか言い始めて回想劇を話した末に、序盤の時代に戻って私たちが好意を抱いたおじいさんの格好に戻って「苦しい死にます、えいや!」って。本当にずるいと思う。

 

最初に好意を抱いてしまったからなのか、回想中、彼の家の前へマスク+マント姿で向かったときは本当にショックだった。何するのって。そんなところまで落ちてしまったの?って。その後に「死んでくれ!一人にしてくれ!」って叫ぶ姿は、心底裏切られた気持ちになった。なんだかんだ彼の音楽を理解してくれたあなたによって、彼の命が削られていくのが苦しかった。彼が子供返りしてしまったことは予想外だったのでしょうけど。彼が父親と自分を見間違えて抱きしめてきたとき、満足気な笑みを浮かべていたこと、今思い返しても怒りの感情しか込み上げてこない。

 

回想中、彼のことを「モーツァルトくん」→「ヴォルフガング」→「アマデウス」って呼び名を変えていったことも気づいたよ。あなたって本当に策略家、「裏は古狐?」ってコンスタンツェの言葉がぴったり。大っ嫌い。彼の支えとなっていた彼のお父さんが亡くなった後、自分の新しい友達として「ヴォルフガング」とファーストネーム呼びし始めて。親しさを存分に感じさせておきつつ、フリーメーソンに纏わる曲を書かせた。彼の最期では「お前は神に愛されてなどいないアマデウス!」と吐き捨て。「アマデウス=神に愛された子」が、自分の人生を振り返り、どうしてこうなったのか神の代わりに教えてくださいと嘆願している中で、「愛されていない」の一言がどれだけ彼の心に深く鋭く突き刺さったか。生きることに対して持っていたかもしれない一筋の光、“このレクイエムを書ききったら神が許してくれるかも”なんて思っていたかもしれないその希望を、その一言で思い切り蹴り飛ばした。彼の楽譜を破いて食べたところで、絶対あなたの血にも肉にも彼の才能は移らない。移させない。あなたみたいに人のご機嫌ばかり見ている人に、彼のような型破りの音楽は作れない。

 

結局彼の死後も、直接的な神の懲罰を受けなかったあなた。大したことない連中から大したやつだと崇められるのが苦しい、これが罰だと気づいたと言っているけれど。その時点で「民衆は大したことない」と周りを見下しているところがいや―な感じ。 とは思うけど、(自分が破滅へ追いやった)モーツァルトの楽曲は生き残って、自分の曲は時代が去った後には残らないと気づけたあたり、やはり「耳が良すぎる」んだと思う。神様は、あなたにきちんと才能を与えてくださっていたよ。その耳をね。耳が特別なことに気づいておきながら、なぜ自分には作曲能力を与えてくれないんだ、と嘆いていたけれど。神はその耳を使って、モーツァルトという(言動はわきまえられないけれど)素晴らしい作曲家の音楽を世に広めていく手助けをしていってほしかったのでは?と思いました。民衆は、その耳すら持っていないから。あなたのその耳・理解能力が私は羨ましく思う。絶対許さない存在ではあるけどね。

 

隣の芝は青い。

 

 

 

 

コンスタンツェへ

 

綺麗なのはもちろん、本当に感情に素直な女性。芯が強くて、喜怒哀楽が誰よりもハッキリしていたかな。的確なことズバズバ言える、かっこいい一面もあって、憧れます。あなただから、突拍子もないモーツァルトの相手になれたんだなぁと思います。

 

正直、最初はお姉さんと結婚しようとしていた人を、自分の夫として迎えることって自分のプライド含め嫌な気持ちが多かったと思う。自分をダシにして、お姉さんとずっと近くにいられるようにしているのかなとか疑ったこともあるでしょ?しかも彼は生徒みんなに手を出しちゃうしね?彼のお父さんから「お前と結婚したら野垂れ死にだ」なんて手紙が届くこともあった中、よく我慢したなと。

 

実は、池袋で見たときと、松竹座で見たときでは、あなたが別人に見えました。

ごめんなさいだけど、池袋ではお金目当てでモーツァルトと結婚したのかなと思ってた。最後の「楽譜の重さで売値を決めた」のも、彼のことを実は理解していなくて、さっさとお金にしたいからだと思ったし、子供が生まれてから湯池に行ったのも売れなくなった彼には用無しだからかなと思った。彼の口から下品な言葉を聞いたことがないっていう嘘も、全て彼の楽譜・音楽の価値を下げないためなのかと。彼の唯一の理解者はお父さんだったんだと。

 

でも、松竹座で見たあなたは、心の底から旦那様のことを愛しているように見えました。何がどう違ったのか聞かれると分からないけれど、楽譜を重さで売ったのは、生活のため仕方なくだし、モーツァルトは下品ではなかったという件についても彼の名声を守るためであって*1お金のためではないなって。彼の死に際、彼が孤独に見えたのは、彼の中で「音楽≧妻」だったのかな、そうだとしたらスタンツェ本当にかわいそうとも思った。

 

物語に正解も不正解もないけれど、どちらにしても彼といちゃこらしていたあなたはとってもかわいかったし、愛らしかったし、モーツァルトがあなたのことを大事にしたくなる気持ちもよーーーーく理解できました。

 

サリエーリに対して暴言を吐くのも、あなただけだよね。人の本筋を見抜くというか、ある意味モーツァルトと同じで、真っ当な意見だったら相手に対して斬り込んでいける強さ、見習いたい。

 

話がまとまらないけど、あのモーツァルトのことを(他の男に自分を差し出そうとしてまで)支えてくれて、最後一緒にいてくれて、「結婚した日、あの日はあたしにとって最良の日だった」って言ってくれてありがとう。

 

 

 

モーツァルト

お手洗い系統の言葉いっぱい言うし、笑い方もおかしいし、とてもじゃないけど空気なんて読めないあなただけど、どうしても憎めない愛嬌が溢れていて、好きになるしかありませんでした。

でも、まず確認したいのは、コンスタンツェとどうして結婚したの?お姉さん目当て?本当に好きだったの?ってこと。最初はお姉さん目当てだったとしても、時間の経過ごとに本人のこと好きになってたんだと信じています。お尻ぶってって言うのも、自分が喜んでるんじゃなくて、本当は奥様に叩かせると機嫌が直りやすいこと知ってるからでしょ?笑

 

奥さんが泣くようなことしちゃダメよ~~って都度声をかけてあげたかった。隣にいる宮廷作曲家の方、中身はものすっごく黒いドロドロ抱えてるからそれ以上近づかないでって止めてあげたかった。感情に・自分の気持ちに正直でしかいられないから、宮廷っていう堅苦しい塀の中では生き辛かったとお察しします。

 

「生きている人間のことが書きたい」「神や伝説なんて糞くらえ」…サリエーリと真逆をいくあなた。でも、本当に辛いときは神様に頼ってしまう部分もあって。幼いころお父さんと一緒に演奏旅行をしまくってほめられたこととか、とんでもないこと言うから度胸もあるのかなんて思うけど、あなたを支えているのは神や思い出といった「もう掴めないもの」で。ああ、こんなに才能がある人も、私たち凡人と変わらない人なんだぁって。舞台中は考えられないけど、後から思い返してみるとここすごくグッとくる。

 

自分の音楽に、誰よりも自信を持っているあなたが好きでした。皇帝に楽曲を理解されなくて落ち込みながらも、「僕にしか書けないや」って言いきる姿が好きでした。自分自身で生み出すしかない作曲の仕事。人に媚びず、我が道を行くのは容易いことではないと思う。誰に頼まれたのかも分からないレクイエムを必死に書いている姿、目に焼き付いています。適当に書き上げることもできただろうけど、決して手を抜かないところカッコいい。 その気持ちがあるから、サリエーリがやってきたときに「今まで何百曲も作ったと自慢してきたけど、そんなの嘘ですよ。本当に良いものは何1つ作ってこなかった!!!」と初めて作曲に対して弱音を吐いたとき、言いようのない悲しさを感じた。あんなに自信をもっていて、「待っているお客さんがいるとき、作曲なんて難しくありませ~ん」なんて話していたあなたはどこに…やっぱり私はあのひとが許せません。

 

お父さんが亡くなったとき、「周りの悪に気付かせてくれる人がいなくなった、僕はそういうの分からない」と言ってたのも印象的。さっきも言ったけど、素直すぎるし周りのことを疑ったりしない(だからこそ空気読まなくて問題なんだけど)ことをお父さんは分かっていて見張ってくれていたんだとこちらが知るタイミング。その後まんまとサリエーリに騙されていく様子を見るのは辛かった。素直すぎというか、周りを疑いすぎることも良くないけれど、きちんと見極めていくことは必須だったよね。お父さん、そこまで身に付けさせてあげてほしかった…そうしたら、良い音楽を作り続けられる時間がもっともっと長く続いたかもしれなかったよね。

 

 

モーツァルトおちゃらけた雰囲気も、お辞儀も、仕草も、表情も、無邪気な笑い方も、 
大事な楽器の下を潜り抜けていちゃこらしちゃうところも、爪がにゅっなところも、突然プロポーズ(しかも2回のイケボ)するところも、直後でふざけるところも、お呼び出しがかかって「さあ行きましょう、音楽が待っています(イケボ)」なところも、
自分へ向けた歓迎行進曲の演奏中にリズム踏んじゃいそうになるところも、皇帝に対しても笑い方とか態度を変えないところも、片膝に重心かけて縦に大きく拍手したりバイバイしたりするところも、作ってもらった曲を悪気なく変奏しちゃうところも、
愛人カバリエリさんを気遣ってハンカチあげちゃうところも、その後すぐに婚約者のコンスタンツェとにゃんにゃんするところも、僕には仕事が来ないのはなんで?っと酔っぱらうところも、(この時点からお腹痛そうにしてるのに痛いって言わないところも)、
コンスタンツェが他の男とふざけてたから嫉妬したり大事にしたいからって怒鳴ったりするところも、作曲と玉突きが上手いとかかけてくるところも、 “ビリヤードのためのグランドファンタジア”なんて壮大な題名をサラッっと言ってのけるところも、
生きた人間のオペラが書きたいって世の中の流れに反したこと言って椅子の上に立っちゃってお偉いさんの口をぽかんと開けさせてしまうところも、さすがに空気が固まったことを察して笑わせてくるところも*2、超短期間でそのオペラ書き上げてしまうところも、オペラのバレエシーンを抜かれてしまって必死に対抗するところも、早く書くのは得意だろうと言われて「こんな完璧な場合は違います」って言い切るところも、楽譜戻してもらえて喜ぶところも、結果的にそのオペラが皇帝に認められてなかったけど「自分の中では傑作」と言えちゃうところも、
サリエーリが偉くなったことを皮肉った奥さん(身重)に「スタンツェおよし」って突然の大人対応するところも、寒い中薄い毛布にくるまって作曲してるところも、自分たちが暖を取るために燃やした手紙が亡くなったお父さんからのものだったと気づかないくらいには作曲に夢中だったところも、お父さんのこと悪く言われてキレちゃうところも、書いてた楽譜を奥さん(身重)に取り上げられたときに「やめろ」って小さい声で言っちゃうところも、その上で「ダンスできる曲書いて」とか言われたところをバックハグして止めるところも、「このキスどこからくる~?」って突然奥さん(身重)を甘やかして宥めるところも、ぱぱぱぱぱぱぱぱー♪って奥さん(身重)と二重唱始めちゃうところも、自分も寒いはずなのに奥さん(身重)が具合悪くなったら1枚しかない毛布をすぐかけてあげるところも、
奥さん(出産済)が家を出て行っちゃって「ボードビル見損なったなぁ」って強がるところも、「作曲は簡単、難しいのは結婚」ってやっぱり悩んでいるところも、素直すぎるが故にサリエーリの策略にはまってしまうところも、
昔の愛人(カバリエリ)が 出てくれば元気よく「シッニョーーラ!」って言うところも、昔より小さな規模であっても自分の曲を披露するときに力を抜いたりせず目に光が宿っているところも、
夢の中なのか現実なのかわからないけど黒い男の夢を見るんですって唯一頼れる(と思っていた)サリエーリに泣きつくところも、一人もくもくとその男のためにレクイエムを書いているところも、そのレクイエムがいつものようにサラサラッと書けなくて悩み苦しむところも、
得体の知れないその男がやってきても「見て下さい」「二重フーガになっていて」ときちんと対応するところも、耐えきれなくなって昔の思い出を語り始めるところも、神の代わりに答えてとせがむところも、自分でマスクを外したことでその男が実はサリエーリであって裏切られたとおののくところも、サリエーリに追い詰められて机の下に逃げ込むところも、「弱っている病んでいる君はお払い箱だ、今できるのは死ぬことだけだ死ね死んでくれ私の前から消えてくれ一人にしてくれ」ってサリエーリに言われてパパを求めて子供返りしてしまうところも、「抱っこしてよその腕おろしてくれたらさ、そこに飛び込むからさ」っていうところも、ほっぷほっぷぴょーんも、キスの歌一緒に歌おう覚えてる?って言うところも、「おらーにゃっふぃがったふぁっまりーな がみーなふぁー♪(ちゅちゅちゅちゅ)」って綺麗すぎる澄んだ歌声を放つところも、サリエーリをお父さんと間違えて抱きしめるところも抱きしめてもらって涙するところも、
奥さん(子供どこいった)が帰ってきて子供返りが戻るのかなと思ったら戻ってなさそうなところも、「サリエーリにね、毒を盛られたんだ、サリエーリなんだよ自分で言ってた」って状況は一応理解しているところも、奥さんの膝の上でレクイエムを(脳内で)奏でながら消えるように亡くなっていくところも、

 

全部全部、バカバカって思いながらも、愛おしかったよ。この人なんでこんなに早く死んじゃったんだろう、死ななきゃいけなかったんだろうって、お墓へシュッと消えていくあなたを見ながら毎回心のダムが決壊していました。

 

どんな才能を持っていたとしても、自分が持っていないものに憧れを持ってしまうのが人の性。「僕もあなたの立場が羨ましくてぇ~」なんて、サリエーリのこと笑って許してるかもしれないから、ただただ、あなたがどこかで今も幸せに作曲していることを祈っています。

またどこかで、あなたに会えますように。

 

 

 

*1:自分だけ彼の本当のところを知っていればいいという気持ちもあっただろうけど

*2:今世紀に書かれた尤もらしいオペラは、みんな、退屈でありまーす!‬

ほら。このぽかーーんと開いた4つの口。完全な四重唱だ。あぁ゛ひひーひーひー

そうだ、これ僕書いてみよう。いまこの瞬間を、みんながこうしているところを。

侍従長閣下はこう御考えだ
「無礼なモーツァルトめ、早速皇帝に報告しなければ。」
ひひひー

ハウスヴィーテン伯爵はこうだ
「無教養なモーツァルト、自分の俗悪さでオペラを冒涜しておる」
あはー

宮廷作曲家サリエーリ先生はこうだ
「ドイツ人のモーーツァルト!あいつに音楽のことなぞ何がわかるものかッ」
ひひーーーっ

次は僕です。
…僕っていいやつなのに、なぜ爪弾きにされるんだろう。(首こてんor口プクー)

これだからオペラって凄いんですよ
男爵、オペラのほうが普通の芝居より遥かにリアルなんだ。だって劇作家なら、いまこの瞬間をみんなの思いを表現するのに、順番に書いていかなきゃならないでしょう?でも作曲家なら、それをいっぺんに表現することができる。しかも!それぞれの音を、ちゃ ん と 聞かせながら。

声の四重唱。素晴らしいじゃないですか。そうだ。僕30分も続くようなフィナーレ書こぉっと。
四重唱が五重唱に、五重唱が六重唱に、音が重なり高まって、全っく新しい音になるっっ…、

神様はこうして世の中のことをお聞きになっているに違いないんだ。何百万という声が一つに集まり天に昇り、神様の耳の中で混ざり合い、想像もできない果てしない音になるんだ!

これが僕たちの仕事じゃありませんか?僕たち作曲家の!(サリエーリに向かって)
あの男この男、あの女この女の心の思いを一つにまとめるんだ!小間使いの想いも…宮廷作曲家の思いも……そして聴衆を神に変えるんだ。



…はぁ(背もたれに寄りかかって、恍惚とした表情を浮かべる)

……


(手の甲を口に当てて空気音)プフー!
ハハーっ、ごめんなさい一日中バカなことばっかりだ。

口ではバカなこと言ってても、心は違うんです男爵。

桐山照史の真骨頂を見た。~舞台「アマデウス」東京公演の感想~

【がっつりネタバレあるのでご注意を】

9月24日に幕が開いた「舞台アマデウス」、早いもので池袋サンシャイン劇場での千秋楽を終え、数日。カンパニーの皆様。休日無しの16日間23公演、本当にお疲れ様でした。

ご縁があり、初日も千秋楽も(他の日も)観劇しました。初日から「きょうこそはブログ書く」と意気込みながらも、何度見ても観劇後のあの何とも言い表せない余韻に引きずられ、2週間以上経過。仕事中も、気付けば劇中の諸々の意味を考えてる日々。松本幸四郎さんが・大和田美帆さんが・舞台自体が素晴らしかったとかまだそのあたりはまとまらないので、今回は、照史くんのことだけ。

初めて複数回観劇した舞台だったので*1、よく言われていた「舞台は進化し続ける」「ナマモノ」、照史くんがよく言っていた「舞台は、手を抜いたらお客さんにバレる」の意味を身をもって知った期間になりました。それが如実に表れていたシーンと、他全体の演技について分けて話を進めます。 

さてと、取り掛かりましょう。笑

モーツァルトのラストシーン

何日経っても頭から離れない、モーツァルトのラストシーンの話をさせてください。実際に観た人にしか伝わらない可能性大。

亡くなるシーン…‟サリエーリが楽譜を破く~モーツァルトの最期”の表現が、東京公演間で、少なくとも2回変わりました。小さな変化ですが。でもその小さな1つ1つにおいて、照史くんの表現力が半端ない。この表現の仕方によって、モーツァルトが最期に大切にしていたものが全てひっくり返される(ように受け取れたん)です。「人生の終わり」は、「生き様」を印象付けるもの。それを、どのパターンも完璧に演じ切るから、「今見たもの凄すぎたけど、前回見たものは幻…?」と公演後に自分の記憶へ問いかけまくる日々でした。しんど。*2

 

というわけで、具体的に。

①初日~10/2夜まで(これがデフォルト?):
サリエーリが楽譜を破く→最後の1枚を床へ吐き出す→(中略)→コンスタンツェに寄りかかりながら、焦点がどこにも合っていない、遠くを見つめて「サリエーリだ…」→どちらかと言うと柔らかい表情を浮かべ、宙を見つめながら肘先で指揮(指・手のふくらみをメロディーに合わせて変えてた)→ご臨終

②10/3昼夜または10/4昼で変更(私が見たのが4日夜だったので):
サリエーリが楽譜を破く→最後の1枚を机へ吐き出す→机へ横になるときに机の上へ吐き出された楽譜を(無意識に)右手で掴むモーツァルト→コンスタンツェに寄りかかりながら、劇場の奥のほうを見つめて大声で「サリエーリ!!サリエーリだ!!!!」幻覚見えてる感→どちらかと言うと苦しそうな表情を浮かべ、楽譜を軽く握った手で指揮(というよりも腕を微かに上下させていた、が正解かも)→コンスタンツェ「これだけは知っておいて」が聞こえて、持っていた楽譜を最期の力を振りしぼったように握りしめ、床にその楽譜がおちる(カランと音が響き渡る会場)

③10/9東京楽公演(前日夜公演は②だったようなレポをお見かけしたので)
サリエーリが楽譜を破く→最後の1枚を床へ吐き出す→(中略*3 )→コンスタンツェ帰ってきて横になる場所確保(楽譜数枚残したまま*4 →コンスタンツェへ寄りかかる寸前に、目を・瞳孔を大きく見開き、大声で劇場の奥へ向かって「サリエーリ!!サリエーリだ!!!!!」ただただ狂気しか感じられず。→どちらかと言うと苦しそうな表情を浮かべ、時折左手でお腹を痛そうに当てながら、右腕で指揮。ただし①よりも動きは小さめで手も指も動かず、リズムも取れていない状態→ご臨終

 

文章にしてしまうと、違いが薄れてしまうのが悲しいです(語彙力のなさを恨む) 

どれが正解なんてことはなくて、その公演を観た人が、それぞれに噛み締めるものだと思っています。ただ、幸四郎さんは意図して変更されていると思うので(特に楽譜を吐き出す位置はコントロールできるはず)、どんなモーツァルト像を求めているのかを見いだせたらなぁと思わなくもなく。

 

個人的なラストシーンの解釈

個人的な解釈を挟ませていただくと、ここの表現によって「モーツァルトの最期の気持ち=希望」が全く変わって見えました。

①では、指揮をしながら幸せだった日々を回想していたのかなぁと。手・指の動きが、舞台前半でシャカリキまくっていた人物とは思えないほど、本当に繊細で儚くて。いまにもふぅっと消えてしまいそうだった(前列で見ないと伝わらない部分なところが悔しすぎ)。その雰囲気は「いま何を思ってる?幼少期の幸せな日々?奥様との思い出?輝く未来?」って想像をしてしまうほど。

でも②を見たら、①の解釈は、なんて甘かったのだろうと反省。自分の命を削って書いたレクイエムの楽譜を、現実世界で唯一信じていたサリエーリに、目の前で破られた絶望感。「生きたかった。モーツァルトの切なる希望が、鋭く突き刺さって。「もっとたくさんの音楽を書いて、たくさんの人に聞いてもらって、認めてもらいたい。お父さんにも胸を張れるような人になりたい。大好きな奥さんと子供とももっと過ごしたい。」そんな強い意思と悔しさが、最後の力を振り絞り、破かれた楽譜をぎゅっと握りしめた手の平からこぼれ落ちていく様子に詰め込まれていました。

東京楽公演の③。先ほども書きましたが、サリエーリの幻覚を叫んでいるときのモーツァルトの狂気が恐ろしくて。時代に完全に狂わされ、(天才音楽家なのに)リズムも刻めないほどに苦しんで苦しんで、苦しんだ結果疲れ果てて(奥さんは隣にいたけれど)孤独の中で死んでしまったモーツァルトでした。楽譜が机の上に残っていたことも、「誰もモーツァルトの楽譜を大事にしていない」ことが如実に表されていて、見た中で一番辛い最期でした。大事なことだから繰り返すけど、とにかく、叫んでいたとき、あの目が怖かった。

 

あきとくんのモーツァルト

あきとくんがこの舞台への出演が決まったとき。

sakurahirahira.hatenablog.com

 
「才能溢れる部分と、猥雑で破天荒な部分の両面を表現できる俳優」としてお声がかかり。まさに!という印象です。1幕では、子供っぽいところはあるけれど、明るくフランクでひょうきんで、ただただ音楽と女性(笑)が好き。お手洗い系統の下品な言葉は使うけど、言いたいことは何となく理解できてしまうせいか憎めない、ちょっとクセのある若者を。2幕では、前半とは180度変わって、作曲家の本質を突くような真面目な一面を見せたり、心身ともに病に蝕まれ酒に溺れ、破滅の人生を歩まざるを得なくなった人間を。作中に出てくるなら、絶対モーツァルト寄りの才能を持ったひと。桐山照史

ただただ俳優としての才能に脱帽しかありません。1つの場面を、先述のように、解釈が変わるほど熱演できる底力。「その回のモーツァルトの人生」を全うしているようにしか見えないの。憑依型の役者さんだとは思っていたけれど、回を重ねるごとに、モーツァルトとしての人格が形成されているように見えるし、モーツァルトとしての感情も剥き出しになっているようにも見えます。頭の先から足先・指先の動きまで、彼の中で無意識も含め計算されたモーツァルト

そのせいもあってか、公演中は舞台上にいる人を「大好きな桐山照史」として捉えられなくて、毎回毎回、モーツァルトさんを観に行った感覚しかない。「お客さんには手を抜いたら伝わるから」と毎回熱演を繰り広げるあきとくん。お芝居が本当に好きじゃなきゃあそこまでできないよたぁ。今回の役柄は、あきとくん自身の特徴的な部分を丸ごと引き出してくれて「まさに真骨頂」なお仕事。こんなに当たり役、他にあるのかな?笑

作中、他の役者さんがずっと喋ってるときでも、1回も表情に抜かりがないとこも好き。特に、フィガロの楽譜を返してもらうまでの表情の豊かさが半端ない。しかめっ面してればいい時間とかほぼないもん。左の口元~頬にかけての筋肉をピクつかせて怒りを抑えているところ、上手いなぁと思う…かっこいいです。

 

話は少し変わり、ここ好きって話を。

1幕2幕の緩急もすごいけど、音楽(ピアノ・吹奏楽・オーケストラ)をやってきた身としては、あの指揮の振り方にもキュンキュン。ちょっとやそっと習っただけじゃ、あんなに正確にオケに向かって指示できない(エアだけどさ)。

フィガロの結婚で2ndVn*5に向かって指示出すときの方向が的確すぎて、全身中の毛穴が鳥肌立った。チェンバロの鍵盤の位置も大体合っていて*6どれだけ練習したんだろう。

…指揮の話に戻ると、指揮者って曲調とかボリュームに合わせて、手の平とか指先の動き、振り出す腕の速さとかを変えるわけなのですが、完全に彼に入りこんでるよね。「作曲した人間」が一番その曲のことを理解してなきゃいけないことを理解しているのがまた泣ける。「3度高く」「ドミナント」なんて楽典的な単語が出てくるあたりも泣けて(笑)ファンには教えてくれないけれど、音楽に対して、必要最低限以上の努力をしてきたことが伺えたことも嬉しいな。

 

一番好きなシーンは、2幕で「オペラの素晴らしさ」を語る長台詞回しのとこ。まず「退屈でありま~す!」で笑いたい派。ずっと下ネタばっかりで、直前にも笑わせることを言った後の人間が、あんな真剣に「ハッキリと音を聴かせながら、それぞれの主張を表現することが作曲家の仕事じゃありません?」「神様はこのように人々の声をお聞きになっているに違いない」「聴衆を神に変える」なんて言ったら惚れるしかない…というか、自分の言葉に恍惚とした表情を浮かべているモーツァルトさん。あれ演技の域を超えて、モーツァルトの言いたいことをきちんと理解しているからこその表情で、やはりここでもあきとくんは完全に「モーツァルトを生きている」んだなぁと。

 

ちなみに一番好きなニャンニャンは、アイネクライネナハトムジークをコンスタンツェとニャッニャニャッと軽く踊るところです*7*8

 

好きなところ書きだしたらキリがないので、またの機会に。

 

おわりに

舞台初日、台の上で幸四郎さんと堂々と渡りあっていたことや、あきとくんを初めて見るであろう層のお客様がモーツァルトのシーンで思い切り笑ってくれたのを見ました。東京楽公演で、見学に来ていた2代目モーツァルトさんをいち早く見つけて、モーツァルト式のお辞儀をして盛り上げたあきとくんはエンターテイナーだし、それができるくらい自信がついているんだなと。両日とも、ファンとしてとっっっても誇りに思いました。いまとても貴重な場所に立たせてもらっているのだなぁ。とてつもない人のファンになってしまったなぁと。気が早いけれど、モーツァルトを経たあきとくんが、どんなお仕事に出会えるのか楽しみでしかありません。

いよいよ、日付が変わって10/13から大阪松竹座での公演(あきとくんにとっては凱旋公演かな?)。あきとくんの原点の地で、どんなモーツァルトの物語を紡いでくれるのか、どんな生き様を観客の心に刻みつけてくれるのか。楽しみで仕方ありません。

たくさんの人に、「あきとくんのモーツァルト」が届きますように!顔晴れ~!!!

*1:とは言っても舞台鑑賞は2作品目、初は昨年のVBBに捧げました

*2:しかも「前回ここが良かったです!」ってファンレター書いたら、その日の公演で変更が起きててその表現が無くなってるという悲劇。そんなこと書いてしまったことがもどかしすぎて「ここ変わってましたねこれこれ良かったです!」って書いたら、その日にまた戻ってるっていうもうナニコレ状態。この場を借りて言っておきます、あなたがどう演じても素晴らしい物語になるということがよーくわかりました。実力ありすぎや。すき←

*3:サリエーリが机バンバンするところで、丸めて隠していた楽譜が袖から出てきてしまうハプニングあり、机の前に転がったまま話は進みました

*4:いつも楽譜置きっぱなしでしたっけ?覚えてらっしゃる方がいたらご一報ください

*5:セカンドバイオリン

*6:トルコ行進曲でオクターブ「♪ラッシッ♯ドー」の動きは横に大きすぎるけどね!

*7:これゼロズレ?でされて死ぬかと思いました2人ともかわいすぎるもっとやれ

*8:つかぬことをお聞きしますが、小瀧くんと練習したニャンニャンは冒頭ですか?