「あさが来た」第71話 榮三郎の涙待ちについて

2016年2月12日放送の「あさイチ」プレミアムトークより抜粋。

 

再放送で久々に見て、しんどくなって夜中のテンションで文字起こししてしまいました。ツイートもしたけど、埋もれちゃうし、せっかくだからこっちにも残しておきます。しんどい。悔しさとかできないできなかったことを前に表すことがない照史くんが、珍しくそのことを話してくれました。しんどい(2回目)(語彙力)

このシーンの直前の正吉さん(パパ)の最期もしんどすぎるんだよなあ…*1

 


あきと「(涙待ちが)初めてだったことなんですけど、お父さんが亡くなる…正吉さんが亡くなるシーンを撮った時に、ドラマって見てる方は流れ順に見るじゃないですか、でもドラマって別々に撮ってたりするんです。泣いてるシーンは、正吉さんが亡くなるもっと前の日に撮ってたりするんですね。

『よーいスタート』で泣きださないといけないっていうシーン。って勿論あるじゃないですか。それで、1回泣けたんですけど、監督さんから「もっとできる。榮三郎はもっとできる(泣ける)し、もうちょっと頑張ってみて」って言われて。んでえっと、にーちゃん(玉木宏さん)ねーちゃん(波瑠さん)はもうOKになってたんですけど、「僕1人にちょっとさしてもらっていいですかぁ」って波瑠ちゃんと玉木さんにお願いしてもらって。(元々一緒だったのかな?)

1人にさしてもらってからもまだ涙が出なくてぇ。で最終的に40分から1時間くらいスタッフさんもみんな待たしてしまって。でもスタッフさんたちもみんな「全然大丈夫、榮三郎の気持ちでやってぇ」って言っていただいて、最後にようやく気持ちが作れて。でもそれがすごいー自分の中でまだぁ…こう悔しかったんです。」


いのっち「待たせてしまった、すぐに涙を流せなかったことが」


あきと「そう…俳優業をさしてもらって、俳優としてやってるのに、それができないというか。それがすっごい悔しかったですね。」


有働さん「どんな風に作っていったの?40分後に。」


あきと「どうやって作ったんすかね笑」

 


いのっち「でも周りもそういう空気になってたんじゃないの?」

 


あきと「そうですね、照明もそうだし、待ってくれてるスタッフさんの笑顔とか見たり、全く怒らず、しかも誰一人スタジオから出なかったんですぅ?⤴︎スタジオから。ほんとやったら、『まあまだ涙出ぇへんやろ』とか『ちょっと休憩してくる』とか『コーヒー飲んでくる』とかあるじゃないですか。そういうの全くせず、シィーンとしたところで。色んなものがうわーーって出たんですけど、出てくんのは涙じゃなくて鼻水と汗しか出てこなかった 笑」


いのっち「焦っちゃって」


あきと「うわぁぁあやばい!と思って」


いのっち「そっかあー。」


あきと「でも撮影終わってからも皆さん優しくて」


いのっち「そんな精神状態になったことは無かったんですか?やばいいって」


あきと「僕……普段ちゃらんぽらんなんでそんなに思ってないんですよね 笑」


有働さん「へー 笑」


いのっち「周りのその優しさがまた、わーこんなに優しくしてもらってってなる」


あきと「朝ドラって特別なんですよね。今まで他のドラマに出さしてもらってるときより。1週間できゅうじゅっ いちじかんはん?のドラマを作らないといけない」


いのっち「1週間で。それはすごいですね」


あきと「普通やったら60分。そんだけタイムスケジュールもカツカツの中、待ってくれるそのスタッフさんの優しさとか、他の演者さんの優しさにグッとなってしまって。」


有働さん「じゃあその涙待ち40分のシーン、ご覧いただきたいと思います。」


~V明け~


有働さん「撮り終えた後はどんな感じだったんですか?」


いのっち「OKって言われたとき」


あきと「悔しかった『ごめんなさい』って思いました」(いつになく早口)


いのっち「やったーって感じではなかった」


あきと「無かったですね。もーごめんなさいって思いながらぁ…いて。すぐ、その副調室(副調整室)という…照明さんとかもいるところに謝りに行ったら誰一人『何で謝んねん!』って。楽屋に帰ったら、玉木さんがソッとコーヒーを楽屋に置いてくれてて、その時に涙出て、『今じゃないねん』って」


いのっち「今撮ってください!今撮ってください!」


有働さん「あったかい現場なんですねえ」


あきと「『ごめんねぇ』言うたら、『全然、全然大丈夫。難しいシーンやもん。』って言ってくれたりとか。」


いのっち「OK出て、例えばチェックしてから『すいませんもう一回』って時もあったりするでしょ?」


あきと「ありますねぇ。ありますねぇ。」(涙待ちの件はまさにそれだったはず)


いのっち「OK出たから、『はー終わったー』って思ってんだけど、気持ちがそこでちょっと切れちゃう」


あきと「そうなんですよ、ちょっとホッとしてしまう自分がいたりするんですよ。なんか。そん時は考え方が甘かったというか。んー。」


いのっち「でもなんか、そうやって優しさ?色んな人たちの優しさが感じることができて」


あきと「できましたね 笑」

 

 

 

おまけ

 

*1: 奥様の幸せを願って逝くの。「(よのさん(奥さん) )がうまく生きて行けますように」って神頼みしながら亡くなるんだ(´;ω;`) 夫婦愛(´;ω;`)